「海老名の不動産屋」大樹不動産の茨木です。
一戸建ての構造には断熱材が使用されていて、断熱性能によって室内の快適さが異なります。
一戸建ての室内を、「夏は涼しく冬は暖かく」するには適切な断熱性能が必要です。
この記事では、どのくらいの断熱性能があるかの指標である「断熱等性能等級」や性能のグレードについてご紹介します。
一戸建てを購入する際は、快適さを判断するために、断熱に関する知識を深めておきましょう(^^)
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弊社へのお問い合わせはこちら一戸建ての断熱性能について①断熱等性能等級とは?
一戸建てを建てるうえで、断熱性能は暮らしやすさに関わる大切な要素と捉えられています。
断熱性能の指標となるのが、断熱等性能等級と呼ばれている判断基準です。
断熱等性能等級とはなにか、どのようなランクが設定されているのかを解説します。
断熱等性能等級とは
断熱等性能等級とは、略して「断熱等級」とも呼ばれ、国土交通省が制定した住宅の品質確保の促進等に関する法律(通称「品確法」)に定められた指標です。
断熱やそれ以外の住宅の機能によって、どのくらいの省エネ性能があるかを示しています。
家自体が外気に関わらず一定の温度を保てる構造であれば、エアコンなどを使用することなく室内環境が快適になります。
断熱性が高いと電気やガスの使用が減るので、資源を無駄にすることなく効率的に使うことに繋がります。
現代の住まいは地球にやさしくあることが重要視され、断熱等性能等級は法律によって定められています。
住居の断熱性能は見ただけではわからないので、一般消費者にもわかりやすく、安心して住居が購入できるように等級によって数値化されています。
断熱等性能等級はこれまでに何度も更新され、2022年の時点では等級1〜5という基準が設けられています。
1999年に等級4が追加されてから20年ほどは、等級1〜4までの指標が用いられてきました。
2022年4月に、CO2 が削減できる住宅の普及を目指すために等級5が新設され、2022年10月には等級6、等級7も追加される見込みです。
それぞれの等級はどのような条件があり、断熱性能はどのくらいあるでしょうか?
たとえば等級4は開口部に複層ガラスを用いることが規定であり、無断熱の住宅と比べて60%の省エネ効果があると言われています。
年間8万円ほどの冷暖房費が節約できる計算です。
断熱等性能等級はUA値で決まる
それでは断熱等性能等級は、なにをもって判定されるかを見ていきましょう。
等級を決める判断基準として、一般的にUA値が用いられます。
UA値とは外皮平均熱貫流率とも呼ばれ、住宅内の熱量が壁や屋根、窓などを通じてどのくらい外に逃げているかを表した数値です。
外皮総熱損失量を総外皮面積で割って算出します。
数値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを示しています。
UA値が小さければ小さいほど室内の温度が外の温度に影響されにくく、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるということです。
等級ごとのUA値は地域によって異なりますが、東京を例に挙げてご紹介します。
●等級4 UA値0.87以下
●等級5 UA値0.6以下
●等級6 UA値0.48以下
●等級7 UA値0.26以下
お住まいの地域の等級とUA値を確認することで、一戸建ての断熱性能が判断できます。
ぜひ参考にしてみてください。
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一戸建ての断熱性能について②ZEHとは?
一戸建ては集合住宅と比較して外気の影響を受けやすく、一戸建てを選ぶうえで断熱性能は重視すべきポイントです。
断熱性能を判断するために、断熱等性能等級をご紹介しました。
2022年4月に住宅の品質確保の促進等に関する法律の一部が改定され、等級5が新設されました。
ここからは等級5に相応する「ZEH」と呼ばれている断熱性能についてご紹介します。
ZEHとは?
ZEH(ゼッチ)とは、net Zero Energy House(ネットゼロエネルギーハウス)の略で、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロ以下にする家という意味です。
一次エネルギーとは、石油、石炭、原子力燃料、水力や大陽光などの自然界から得られた変換加工しないエネルギーのことです。
ZEHは強化外皮基準を満たすことや、再生可能エネルギーを導入することなど条件を満たすことが必要です。
強化外皮基準とは、ご紹介したUA値よりもさらに断熱性能を求めた基準であり、値が低いほど断熱性能が高いことを示しています。
ZEHの基準を満たすためには、高性能な窓や高断熱材を使用することが必要です。
エアコンなどで室内の温度を調節しなくても快適に過ごせるので、部屋によって温度の差が出にくいメリットがあります。
部屋ごとの温度差が出にくく、お風呂やトイレが寒い・暑いということが起きないため、生活が快適になります。
またZEHは家庭用自家発電システムを導入して、再生可能エネルギーをつくることが条件です。
太陽光や風力から再生可能エネルギーを発電して、環境に対する負担を軽減します。
一般的に導入されるシステムは、太陽光発電システムです。
一戸建ての屋外で太陽光発電によって電力を生み出して、生活に使用します。
使わずに残った電力は売ることが可能なので、経済的です。
断熱性能に対する国の今後の方針
地球温暖化を防ぐために、住居の断熱性能や自家発電システムは世界各国で注目されています。
そのため国土交通省では、住居の断熱性能の義務化を検討しています。
具体的には、「2025年にはすべての住宅を等級4にすることを義務化する」「2030年にはすべての住宅をZEH基準に引き上げる」ことを目指しています。
脱炭素社会を実現するために、住宅のありかたが見直されています。
一戸建ての断熱性能について③HEAT20とは?
最後に、建物の断熱性能に関する知識としてHEAT20をご紹介します。
HEAT20とはなにか、断熱等級やZEHとの違いを含めてご理解ください。
一戸建てを購入するときは、さまざまな専門用語を目にするでしょう。
そのときにHEAT20とはどのような用語だったかを理解しておくと、話がスムーズです。
HEAT20とは
先にご紹介した断熱等級とZEHは国が定めている断熱性能に関する基準ですが、HEAT20とは住宅生産団体や研究者が有志で設立した団体です。
2009年に設立された一般社団法人で、「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」の略称です。
HEAT20は地球温暖化やエネルギー不足の問題に対する解決策として住宅を省エネルギー化し、高機密・高性能でより健康で快適な住まいの普及を目指しています。
HEAT20の評価基準
HEAT20ではG1・G2・G3という独自のグレードを設けて、断熱性能を判断しています。
数字が高いほど、断熱性能が高いことを意味します。
HEAT20のG1は断熱性能の等級5とほぼ同じ、G2は等級6、G3は等級7と同じ数値です。
HEAT20は寒冷地の環境にも耐えられる
HEAT20は、一般的な基準を超えた高い水準であることがわかりました。
断熱性能をどこまで求めるかは人それぞれ異なります。
HEAT20は寒冷地の環境にも耐えられる断熱性能なので、一戸建てを購入する地域の特性によってはHEAT20の基準を意識してみると良いでしょう。
近年、自治体が独自の断熱性能基準を定めている例も珍しくありません。
山形県や鳥取県は国が出す断熱基準を上回る厳しい基準を策定し、その基準に適合する住宅を推奨しています。
それぞれの自治体で二酸化炭素削減目標を掲げているので、その数字に合わせて省エネ基準が厳しくなることも考えられます。
今後、一戸建てを購入する予定の方は自治体の動きにも注目しておくと良いでしょう。
断熱性能を高くすればするほどコストがかかるので、予算と相談しながらどの程度の求めるか目安を決めておくと良いでしょう。
まとめ
快適な住まいづくりをするうえで、断熱性能はなくてはならない要素です。
一戸建てを購入する際は、どのくらいの断熱性能があるかを確認しましょう。
断熱性能を表す数値や基準を理解しておくと安心です。
お住まいの地域の環境に合わせて、どの程度の断熱性能を求めるか整理しておくことがおすすめです。
大樹不動産 メディア 担当ライター
大樹不動産【株式会社大樹不動産】は新築戸建て・マンションを中心に、海老名市エリア周辺の不動産情報を数多くご提供している不動産会社です。ユーザーの方に有益な情報をお伝えするため、ブログでも不動産情報を多数ご紹介しています。